大学入学共通テストのプレテストの問題を解いてみた感想その11(数1A第4問後半)
整数問題の最後です。
この問題では、分銅を片方にしか乗せません。Xの質量Mグラムとつりあうように3gと8gのおもりを乗せる、つまり、Mを3と8を何回か足すことで作るということです。今回のポイントは、足すだけで引くことはできないというところです。
まずは具体的に見ていきましょう。M=1やM=2を作ることが出来ないことは容易に分かります。続いて、M=4、5、7が出来ないことも分かります。数が小さいときは3の倍数でも8の倍数でもないものを選べばよいので簡単ですが、3+8=11とか、3×2+8=14とかいうのは気を付けて数えないと数え漏れをおこします。M=20くらいで、「あれ?もう出てこないかな?」と気づくと思いますが、もしかしたら出てくるかもしれないし、きりがありませんね。よって、問題文では、計算によって、ある数以降はすべて、3と8を何回か足すことでMを作ることが出来るということを証明しています。
今回の問題では、最初の部分で「規則性を探りながら数えた人」と「深く考えずにただ数えた人」とで明暗が分かれたと思います。「規則性を探りながら数えた人」でないと、(チツテト)の設問には答えられないはずです。
ということで、前半部分も含めて、式を立てながら考えてみます。問題文に書いてくれている、この3パターンに分けて考えます。
(ⅰ)8を0回使うとき→X=1以上の整数のときに成り立つ。
(ⅱ)8を1回使うとき→3X+8=3(X+2)+2→X=-2以上の整数のときに成り立つ。
(ⅲ)8を2回使うとき→3X+16=3(X+5)+1→X=-5以上の整数のときに成り立つ。
ここで大事なことは、Xとは何かを意識できているかどうかです。Xは、3gの分銅の個数です。ですから、Xは負の数にはなりません。でも、(ⅱ)のX=-2、-1のとき、(ⅲ)のX=-5、-4、-3、-2、-1のときは、式は成り立っています。つまり、この7通りのときは、Mを3と8を何回か足すことで作ることができないということになり、これが(セ)の答えであり、その中でのMの最大値は(ⅲ)のX=-1のときで、M=-3+16=13となります((ソタ)の答え)。
ここまでが理解できた方は、最後の(チツテト)は難しくないと思いますが、下に解答を書いてみます。
いかがでしょうか?ただやみくもに数え上げる方法だと限界があるけれど、こうやって数学を使うことで、計算で出すことが出来ました。 数学を使う部分は問題解決の一部分かもしれませんが、道具として使いこなしていきましょう。
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