2019年度大学入試センター試験の感想(数学ⅡB)
前回に引き続きセンター試験の感想です。今回は数ⅡBについて書いておきます。大手予備校の寸評はそんなに突っ込んだことは書けませんからね。代わりに書いておこうと思っております。では、早速。
(第一問)
[1]三角関数です。2倍角の公式、三角関数の合成までは通常のパターンで代り映えはありませんでしたが、その後に求める最大値が、ただの最大値ではなくて最大の整数値っていうところが新しかったですね。そんなに難しいわけではないんですけど、数ⅡBの方ではあまり無理数の整数部分を出させる問題は見かけないので、ちょっと戸惑った人はいたでしょうね。
[2]指数と対数の方程式です。これといって大したことない問題でした。瞬殺で解くべき問題です。
(第二問)
3次関数と2次関数が出てきて、最初は簡単な問題でしたが、後半が共通接線の問題でした。これはけっこう曲者でした。共通接線の問題は今までも良く出てきた問題で基礎的な問題なのですが、実は解法が決まりきっている問題なのです。そこで、なんと、一般的な解法ではない方法で誘導がかけられてしまっていました。私も解くときにちょっともたもたしてしまいました。問題自体は難しくないのに誘導が難しいというひと昔前に流行ったパターンですね。
(第三問)
数列の問題。初っ端からいきなり誘導なしで階差数列を解かせるというのは珍しい導入でした。だからと言って大したことないけど。ただ、第三問も、第二問に続いて、誘導に乗るのが難しかったと思います。漸化式を作るところでの誘導が丁寧じゃなかったので、センター試験対策だけをしていた人はおそらく解けていないと思います。2次試験の対策をしていた、しかも難関大学を受験するような人であれば、「あ、これを消したいということは・・・」っていう部分に気づけると思うのですが、そうでなければ無理ですね。
(第四問)
空間ベクトルの問題でした。最初はきちんと文章を読み取って図形がイメージできれば難しくはなかったと思われます。後半もセンター試験でよくみるパターンの下した垂線を高さとして四角錐の体積を求める問題。これも誘導がかかっているけど、第二問第三問とは違って、こっちは一般的な誘導でした。この問題こそもうひとつの誘導をかけてくれていたらもっと差がつく問題になれたのではないかと思いました。
以上です。数ⅠAの第三問の確率もでしたが、数ⅡBも誘導に乗るのが難しい問題が出たなぁというのが素直な感想です。この誘導に乗れるかどうかというのは、数学の力ではないんじゃないのかな?と思う次第です。
数ⅠAの感想でも書きましたけど、出来れば、新テストを意識したような、数学を使えるかどうかという能力を試すような試験をして欲しかったと思います。来年の入試は最後のセンター試験!来年は期待してますよ!