大学入学共通テストのプレテストの問題を解いてみた感想その10(数1A第4問前半)
第4問の整数です。
ややこしく書いてありますが、丁寧に読み解いて、方程式を立てて解けば別に難しくはありません。(ア)1(イ)5(ウ)7 となります。
これも別に難しい話ではないのですが、「Mがどのような自然数であっても・・・」とか言われると、ちょっとドキドキするかもしれません。
まず、(エ)に関しては、上の、3×(イ)+8×(-(ア))=Mという方程式の(イ)に3を、Mに1を代入すると(ア)に当てはまる数字が1であることが分かるので、(エ)は1だと分かります。さらに、その方程式の両辺をM倍すれば、(オ)と(カ)に入る数字も分かります。
そんなに難しいとは思いませんが、文字式で考えるのって、慣れていない人は苦手ですよね。でも、これはただの慣れなので、受験で数学を使う人は慣れるまで頑張りましょう。趣味で数学をやる人も、ある程度のレベル(中学校で習うレベル)からは、文字式で考えることからは逃げられないので、やはり、慣れましょう。慣れるまでは、文字式だけではなく、具体的な数字でも当てはめながら考えると、難しさはだいぶやわらぎますので、お試しください。
これもまずは文章から方程式を立てるだけです。文章から、20+3p=8q となりますが、p、qは自然数(1以上の整数)で、pの値の最小のものを選べばよいので、pに、1から順番に自然数を代入していき、それが、8×(整数)となるかどうか、つまり、8の倍数になっているのか を調べます。すると、pが4のとき、qも4となって成立します(キ、クの答え)。これは、方程式を満たす整数解のうちのひとつを見つけたことになり、さらに、すべての整数解を求めることになるのですが、これはよく出るパターンのひとつで、どんな教科書や問題集にも載っているような模範的な問題です。なので、是非、正解しておきたい問題ですね。以下に模範解答を書いておきます。
このあたりから差が付き始めると思われます。(ウ)は、7なので、一次不定方程式、aX+bY=7を満たす整数解(X、Y)が存在するような、(a,b)の組合せを考えよという問題です。この場合、aグラム、bグラムの分銅は、ABどちらに何個のせても良いと書いてあるので、(X,Y)は、負の解も持つということですね。さて、一見どのような(a,b)の組合せでも良さそうに見えてしまいますが、実は、今回の選択肢で言うと、①と②では、整数解(X,Y)が存在しないので、不適、すなわち今回の答えとなるのです。
理由は、aとbが互いに素になっていないから(1以外の公約数を持つから)です。これは、教科書や白チャートなどにも載っています。載っていますが、その理由をきちんと分かっていない方は、迷ってしまったかもしれませんね。以下に簡単な証明をしておきますので、是非、理解した上で数学を使いこなせるようになりましょう。下記に、①の3g、21gの組合せのときが成り立たないことを示します。
いかがでしたでしょうか?ここまでの内容は、教科書に載っているレベルの問題ですが、最後の問題など特に、知識を使いこなせるか試す問題のように感じます。
前半部分はここまで。明日は後半部分を書きます。
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