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大学入学共通テストのプレテストの問題を解いてみた感想その9(数1A第3問後半)

 前回に引き続き、確率の問題です。前回までのあらすじをざっくり書いておきます。

 

 (問題)くじが100本ずつ入った箱Aと箱Bを同確率で選び、くじを1本引く。1本目のくじが当たったという条件付きで、そのくじは戻さずに2本目も同様に引くときに、1本目を引いた箱と同じ箱から2本目を引くのと、もう一つの箱から引くのはどちらが高確率か調べる。当たりくじは、箱Aに10本、箱Bに5本入っている。

 

 (回答の流れ)1本目に当たりを引いて、それが箱Aのくじであった確率は2/3、それが箱Bのくじであった確率は1/3で、箱A→箱Aと引くときは、2本目は99本のくじの中に9本の当たりくじが入っており、箱B→箱Bと引くときは、99本のくじの中に4本の当たりくじが入っている。「かつとまたは」の考え方

https://www.math-everyday.com/entry/2018/12/05/235948

を利用して、求めると、同じ箱から2本目を引いて当たりをひく確率は2/27

 同様にして考えると、1本目のくじを引いた箱とは異なる箱から2本目を引いて当たりを引く確率は1/15

 よって、今回の条件下では、1本目に当たりを引いた箱のほうから2本目も引く方が確率が高いということがわかる。計算式は以下の通り。

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 では、この続きを。

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出典:大学入試センター



 今回も初めの部分は表を使って考え、あとは「かつ、または」の考え方を使って計算します。箱Bの当たりくじが5本から7本に変わっただけです。

 

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 ほぼ同じ表、同じ計算ですから簡単ですね。表を使わずに解いた場合はちょっと時間がかかったかもしれません。続きを読みましょう。

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出典:大学入試センター



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出典:大学入試センター



 5本では同じ箱、7本では異なる箱を選ぶ方が高確率になることが計算で求められたので、この時点で4本の場合を考える必要はありません。箱Bに入っている当たりくじの本数が6本のときの計算をおこなえば良いだけです。

 

 こうやって何回も同様の計算をする場合もやはり表で解くことのメリットが大きいですね。

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 通分して分母をそろえるのも一つの方法ですが、今回みたいに分子をそろえる方が速い場合もありますから、臨機応変に。細かい部分ですが、これも数学の使い方ですね。意外と使えていない人もいますから、差がつく部分です。

 

 分子が等しいとき、分母が小さいほど、その数自体は大きくなりますから、同じ箱から取る方が高確率だと分かりました。よって、選択肢は①が正解です。

 

 さて、今回も色んな数学の考え方を使いましたが、いかがでしょうか?お役に立てておりましたら幸いです。下ボタンでシェアなどなどお願いします。