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大学入学共通テストのプレテストの問題を解いた感想その4(数1A第2問〔1〕前半)

 12月になって、大学入試センター試験まであと約1ヶ月、受験生はたくさんの問題を解いていることと思いますが、是非、プレテストの問題も解いておくことをおすすめします。

 

 何故ならば、前回(平成30年1月)のセンター試験も、明らかに新テストを意識した問題作成になっていたからです。プレテストの問題を解くことで、問題作成者の気持ちや自分の弱点に気づけるかも知れません。

 

 というわけで、しばらく、プレテストの問題の感想を載せていこうと思います。あくまでも、感想メインで、数学の考え方使い方に着眼していきます!模範解答自体は他のサイトを参考になさってください。

 

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出典:大学入試センター

 

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出典:大学入試センター

 


  まず一つ目のポイントとしては、動点P、Q、Rの点を作図できるかどうかということでしょう。3点とも同時に出発して同時に到着するのですから、速さの比は距離の比となり、点Pが速さ1で進むとしたら、点Qの速さが2、点Rの速さが√3となります。

 

 これを利用すると、点が出発してから2秒後は下図のようになりますから、三角形APQに着目して、余弦定理でPQが求まり、三角形の面積を求める公式から面積Sが求まります。

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 これを解くと、PQ=2√57、S=8√3となります。公式にあてはめるだけなので難しくはないと思いますが、各辺を2で割った比で考えてからまた2倍して戻すと、ちょっとだけ数字が小さくなって計算が楽になります。詳しくはこちらのエントリーを参考にしてください。

learn-for-fun.hatenablog.com

 次に勝負の分かれ目となるこの問題

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出典:大学入試センター



    自分で変数振って関数作って考えることが出来たかどうかという問題ですが、日常では、何かを考えるときに、式を立ててその式を見ながら考えるということをしませんよね。物理の問題などではよく出ますけど。これからは何かを考えるときは、立式出来るか、図示出来るかを考えてみると良いかも知れません。これぞ使える数学ですね。

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 さて、PRの二乗が2次関数で表されるので、立式出来たからには、平方完成してここまでは導きたいものですが、その後は、ざっくりグラフを書いてイメージするのが吉です。

 

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  この図を見ると、5√2は5√3より小さいので、グラフ上に点が存在しません。つまり、線分PRとしてその値をとり得ないと言えます。また、5√3、10√3が1回だけ、4√5と10が2回、その値をとり得ると言えます。このようにグラフの概形を書いて考える癖がついている人は迷わなかったと思いますが、このような癖のない人は、「問題文の意味が分からない」となってしまったと思われます。

 

 今回の考え方は、厳密に言うと数2の範囲で学習する考え方を用いているので、数1の知識しかない人には厳しかったと思います。グラフを使って考えるというのも大事な数学の使い方ですね。マスターしたいものです。

 

 ちなみに、今回のように道具としてグラフを使うときは、X軸Y軸などの座標軸を書かない方がスッキリして見やすいのでおすすめです。細かいですが、私的にはこれも数学を使う上でのコツです。絶対に教科書には書かれないでしょうけど・・・

 

 最後まで読んで頂きありがとうございました。

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