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場合の数の考え方(組合せの公式を理解する)

 場合の数という高校の数Aで勉強する単元では、順列と組合せという2大巨頭の考え方があります。これらを求める公式もあるのですが、これをただ丸暗記するのではなく、その意味を理解することで、公式を使いこなすことができると、前回のエントリーで書きました。

learn-for-fun.hatenablog.com

 今回は、順列とは何か、組合せとは何かを、具体的な例を挙げながら説明し、公式を理解していただこうと思います。

 

 (問1)1.2.3.4.5と書かれた5枚のカードの中から3枚を選び、3桁の数を作るとき、何通りの数を作ることが出来るか答えよ。

(問2)1.2.3.4.5と書かれた5枚のカードの中から同時に3枚を選ぶとき、何通りの選び方があるか答えよ。

 

 (問1)と(問2)の違いがお分かりになるでしょうか?(問1)で求めてるのが「順列」で、(問2)で求めているのが「組合せ」です。順列には百の位、十の位、1の位という区別がありますが、組合せにはありません。例えば、(1、2、5)という1組の組合せがあったとき、順列では、125、152、215、251、512、521の6通りの並べ替え方があります。この6通りとは、3つの数の並べ替え方なので、3!で計算出来ますから6通りなのです。この階乗の定義は前回のエントリー(上記)でもやりましたね。

 

 つまり、組合せに階乗をかけると順列になるのです(ざっくり言うと)。なので、組合せを求めるには、順列を階乗で割れば良いことが分かります。実は、これこそが組合せを求める公式なのです!次に、これらを図で見てみましょう。

 

 まず問1ですが、樹形図を全て書き出してみます(実際に解くときに全て書き出すことを勧めている訳ではありません)。今回は全部で60通りです。(問1の答え)

 さらに、通常の樹形図とは少し並べ方を変えてみます。

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 お分かりでしょうか?赤枠で囲まれた部分は、3つの同じ数字で成り立っています。そして、赤枠の中の数は全て6個ですが、これは3つの数の順番を並び替えたものの集まりです。つまり、この6通りという場合の数は、3!ですね。

 

 この赤枠の数自体が、組合せの数なのはお分かりでしょうか?なので、(組合せ)×3!=(順列)となります。

 

 言い換えると、順列を3!で割ると、組合せが求まります。10通りですね。(問2の答え)そして、この計算方法こそが、組合せを求めるための公式なのです。公式自体は書きませんが、そんなことよりも、この、「公式はこうやってできている」という中身の方がはるかに重要なのです。この中身が理解できていれば、少々難しめの問題でもゴリゴリ解いていくことができますし、それこそが使える数学なのではないでしょうか?

 

 最後まで読んでいただきありがとうございます。

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