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場合の数の考え方(問題を解くときに大事なことと階乗の定義について)

 高校数学の範囲で場合の数を考えてみます。中学校の範囲との大きな違いのひとつとして、場合の数を数えるときに公式の利用があります。しかし、公式自体は無理して使う必要はなく、公式を導く過程の考え方の方が重要だと私は思います。何故ならば、そこが分かっていないと、与えられた問題において、どの公式をどの部分で用いて良いかが分からないからです。公式の利用を苦手としている高校生が多いのも、問題を解くときに、公式をただ当てはめれば良いのではなく、公式を理解して使いこなす必要性が高いからではないでしょうか。

 

 基礎が出来ていない生徒からの質問で多いのが、

「この問題はPですか?Cですか?」

というものです。ちなみにPとはpermutation(順列)、Cとはcombination(組合せ)のことです。例えば、サイコロを2回投げて合計が4になる場合の数を数えるとき、順列だと1回目と2回目の出目を区別するので(1,3)(2,2)(3,1)の3通りという数え方になり、組合せだと1回目と2回目を区別しないので(1,3)(2,2)の2通りとなります。当然異なる考え方です。

 

 場合の数を考える上で大事なことは、PかCかではありません。そもそも、順列か組合せのどちらか使えば解けるということでもありません。順列も組合せも場合の数を考える上での考え方のひとつです。大事なことは、問題文の読み替えです。公式や自分が知っている考え方に近づけるように問題文の解釈を少しずつ変化させていくこと、これが一番大事なことです。

 

 そのために必要なことは、言葉の定義をきちんと覚えておくこととなります。今回は、順列のひとつである「階乗」について、覚えておきたいおすすめの言葉の定義を書いておきたいと思います。おすすめのと書いたのは、私にはこっちの覚え方の方が便利なのになぁと思っている「階乗」の定義があるからです。ちなみに教科書では、まず順列を先に定義して、「階乗とは、異なるn個を1列に並べる順列の総数、すなわち、1からnまでのすべての自然数の積でありn!と表す」とあります。もちろん間違っていないのですが、実用的な、おすすめの定義は、

 

「階乗とは、異なるn個の並べ替え方の総数である」

 

これがおすすめです。こっちの方がおすすめな理由は、combination(組合せ)の公式の説明のところで活きてきますので、詳細は次回で。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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