使える数学を目指して!

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因数分解(受験数学の基礎)

 前回は式の展開でしたが、今回はその逆の因数分解について書きたいと思います。因数分解の方法について逐一解説するわけではなく、他の問題集などに載っていないことで重要だと思うこと、載っているけど意外とおろそかにされていることについて書いておきたいと思います。

 

 まず、因数分解とは何か、細かい定義をすっ飛ばして簡単に説明しますと、掛け算のかたまりを作ることです。つまり、6=2×3みたいな感じです(これは素因数分解)。これの文字式バージョンを一般的に因数分解と呼んでいます。

 

 まず、教科書や問題集などに載っていることで、意外とおろそかにされていることについてですが、因数分解をするときに最初に考えないといけないことです。これを即答できる方は、基礎の基礎が分かっていると言ってよいと思います。最初に考えること、それは、共通因数でくくりだすということです。基礎の基礎ができている人は、これを無意識でやっているはずですが、意外とおろそかにしてしまっている人がいます。因数分解するときに最初に意識することは?と聞かれて、これを即答できなかった人は、しっかり意識して、無意識でもできるようになりましょう。

 

 次に、教科書や問題集に載っていないけれど、因数分解をする上で重要なこと、それは、絶対に検算をするということです。検算とは合っているのか確かめるための計算のことですね。これを聞いて拍子抜けした方もいらっしゃるかもしれませんが、私は、ものすごく重要なことだと思っていますし、これもくせになるものなので、早い時期から意識して良い癖をつけていただきたいと思っています。

 

 検算は、すべてにおいてやる必要はないと(きりがないので)思うのですが、検算しやすくて、その効果の大きいもの、分かりやすく言うと、コスパの良いものに関しては、すべきだと私は思います。そのひとつが因数分解です。何故ならば、因数分解は、式の展開の逆ですから、因数分解をしたあとにもう一度展開して元に戻るか確認すればよいのです。ただそれだけなのですが、なかなかみんなやろうとしませんね。ミスしないのかな?そんなことないですよね?であれば、絶対にやるべきです。

 

 ここで効果が発揮されるのが、前回のエントリーでも書いた、式の展開のやり方です。これは、係数を拾いながら暗算していくやり方なので、慣れたら1秒2秒で因数分解の確かめが出来ます。1秒2秒で出来ない人は、数をこなしていないだけなので、数をこなせば出来るようになります。つまり、検算することが式の展開の練習にもなっていて、そうやって数をこなせるから、展開も検算も素早くできるようになって、ミスも減り、点数も上がるという好循環が生まれるわけですね。素晴らしい!

 

 式の展開と因数分解のように、逆の関係にあるもの(微分と積分など)は、検算のコスパが良いので絶対やった方が良いですよ!以上、教科書や問題集には載っていないけど、重要なことでした。