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同じ10億円!年末ジャンボより○○○の方が2倍当たりやすい!

 2018年もそろそろ終わりですね。年末と言えば年末ジャンボ宝くじです。宝くじは当たる確率が低いですけど、その当選金額の高さから、購入のために行列が出来るほどの人気商品です。宝くじについては「夢を買っている」「買わなきゃ当たらない」という意見や、「当たるわけがない」「買うやつは愚かだ」という意見があります。購入は自己責任でやっていただければ良いわけで、個人のお金の使い方に文句を言うつもりはさらさらないのですが、今回は、改めて、数学的に、宝くじについて考えてみます。

 

 まず、年末ジャンボ宝くじとは何なのか、知らない人はほとんどいないとは思いますが、少し丁寧に見ていきます。

 

 年末ジャンボ宝くじは、毎年年末に販売されるくじで、1等前後賞合わせて10億円の高額当選金が話題になっています。そして、その中身ですが、1ユニットの中に、100組あり、1組の中に20万枚のくじが入っています。つまり、1ユニットは2000万枚のくじで構成されています。その中に1等の当たりは1枚のみです。

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引用:全国自治宝くじ事務協議会/宝くじ公式サイト

 

 この、2000万分の1という確率、いったいどれくらいのものでしょうか。

 

 現在の日本の人口は1億2709万4745人(平成27年総務省国勢調査より)で、1年間で交通事故でお亡くなりになった方の人数は、3694人(平成29年分 警察庁交通局より)ですから、交通事故で死んでしまう確率は、34405分の1です。宝くじで1等当たるのは、交通事故で死ぬよりおよそ581倍難しいということです。恐ろしい。

 

 もっと低確率のものを統計で探してみましたが、平成29年の火災総死者数は1456人(総務省統計局より)で、確率は87290分の1というのがありました。宝くじで1等当たるのは、火事で焼け死んでしまうよりおよそ229倍難しいということです。

 

 ピンときて頂いたか分かりませんが、宝くじで1等当たるのは途方もないことだと改めて思いました。以前は1000万分の1だったのが2000万分の1になってますしね。

 

 さて、宝くじ当選が途方もないことはある程度、想定内だったと思いますが、調べていて面白いことがわかりました。

 

 宝くじのひとつで、ロト7というものがありますね。これは、1から37までの数の中から7つの数を選び、全てが当選の数字と一致すれば、賞金6億円を当選者で山分けというものです。確率は、およそ1030万分の1なのですが、実は、なかなか当選者が出ないことで有名で、かなりの頻度でキャリーオーバーしていて、当選金が10億円になることがほとんどなのです。

 

 お気づきになりますでしょうか?同じ10億円を得るのに、同じ宝くじなのに、年末ジャンボより、ロト7の方が、約2倍当たりやすいのです!あー、今、宝くじ売り場に並んでいる人に教えてあげたい!

 

 それと、もう一つ気づいたのですが、億を狙わないのであれば、年末ジャンボではなく、年末ジャンボプチが狙い目です!年末ジャンボ宝くじといっしょにミニとプチが販売されていますよね?ミニは1等3,000万円、プチは1等1000万円なのですが、1000万円以上が当たる確率を書いてみると、

 

  年末ジャンボ 約333万分の1

  年末ジャンボミニ 約40万分の1

  年末ジャンボプチ 約10万分の1

 

どうですか?1000万円で良いならば、プチを買うのがいかにお得か分かりますね!

 

 それでも、火事で焼け死ぬより低確率であることに変わりはないのですが・・・