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場合の数の考え方(排反と独立の違い)

 前回のエントリーでも書きましたが、場合の数や確率を考えるとき、「排反」や「独立」という単語を用いることがあります。この2つの言葉は、意外と混同しがちなので、しっかり意味を把握しておく必要があります。今回は具体例を上げながら、この排反と独立の違いを書いてみます。

 

 その前に、試行と事象という言葉の定義について確認しておきましょう。

 

 試行とは、繰り返し行うことの出来る操作のことで、事象とは、試行の結果起きる現象のことです。ややこしいと思いますが、具体例でイメージ出来れば大丈夫です。

 

 コインを1回投げる試行において、表が出るという事象と裏が出るという事象とがあります。このとき、表でもあるし裏でもあるという事象はありませんね。こういう風に、同時に起こる事象が存在しないとき、2つの事象は排反であると言います。ここまでが排反の説明です。

 

 コインを2回投げるとき、1回目の事象は、2回目の事象に影響を与えませんね。このとき、コインを投げるこの試行は独立であると言います。例えば、10回連続表が出たら、次は裏が出る確率が高そうに思うのが人情というものかもしれませんが、何回表が連続で出た後でも、その後の試行による事象は、影響を受けることはありません。こういう試行を独立試行というのです。

 

 さて、いかがでしょうか?排反と独立の違いはお分かりでしょうか?

 

 最大のポイントは、排反は、1回の試行においても考えられる事象ですが、独立は、2回以上の試行においてのみ考えられる試行ということです。

 

 排反は事象に独立は試行に着眼しているということが1点、排反は1回あたりでも考えるが独立は2回以上で考えるということがもう1点、この2点が違いますね。

 

 これらの言葉を正しく使うことで、複雑な問題も理解出来るようになります。言葉の定義って大切ですね。

 

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