使える数学を目指して!

数学って何のために勉強するの?という人を減らすためのブログです。お役に立てたならば幸いです。

倍数の見つけ方(受験数学の基礎)

 私はいま、高校での非常勤講師、家庭教師で生徒に数学を教える仕事をしているのですが、新しい生徒に対応するときはまず基礎から確認するようにしています。何故ならば、受験数学の基礎は、今後勉強していく上で欠かせない、考えるための道具だからです。イメージ的には料理人で言うところの包丁、まな板、大工で言うところの金槌、カンナでしょうか?具体的な調理、建築の方法を学ぶ前に、やはりその道具の使い方から正しく学びますよね?そんな感じです。

 

 今回の倍数の見つけ方は、色んな場面で使います。本当に色んな場面で使うので、いざ使うときにもたもたしないように事前に身に付けておきましょう。さらっと見て、あ、知ってることだけだって方は他のエントリーでも基礎を確認しておいてください。知らなかったことがあった方は、ラッキーですね。きちんと覚えて、活かしてください。

 

 まず、倍数とは何でしょうか?簡単に説明します。例えば・・・

   2の倍数とは、2×(整数)

のことです。整数は、小数点以下がすべて0になるような数のことで、負の数、正の数、0があります。・・・-2、-1、0、1、2、3・・・です。ここまで大丈夫ですか?では、軽く確認問題です。

 

 (確認問題)0は、整数ですか?

 

 いかがですか?確認してもらいたいポイントは、上で紹介した定義にしたがって考えられたかどうかです。どうでしょうか?0=2×0すなわち、0=2×(整数)と表現出来ますから、0は整数です。常に定義に沿って考えてくださいね。

 

 ここからが本題です。今回は、2,3,4,5,6,8,9の倍数について見つけ方を書きます。まずはグループ分けします。

 (ⅰ)2,5・・・1の位に着目

 (ⅱ)3,9・・・それぞれの位の和に着目

 (ⅲ)4,8・・・下2桁、3桁に着目

 (ⅳ)6・・・2の倍数かつ3の倍数

と、こんな感じでグループ分けできます。

 

  (ⅰ)1の位の数が2の倍数であれば、その数も2の倍数です。1の位の数が0または5のとき、その数は5の倍数です。

(例)30は、1の位が2の倍数であるので2の倍数。また、1の位の数が0なので5の倍数。

 

  (ⅱ)各位の数の和が3(9)の倍数のとき、その数も3(9)の倍数です。

(例)222は、各位の数の和が6で3の倍数なので222も3の倍数。891は、各位の数の和が18で9の倍数なので、891も9の倍数。

 

  (ⅲ)下2桁の数が4の倍数のとき、その数も4の倍数です。下3桁の数が8の倍数のとき、その数も8の倍数です。

(例)724は、24が4の倍数なので724も4の倍数。1008は、8が8の倍数なので1008も8の倍数。

 

  (ⅳ)2の倍数かつ3の倍数であれば、6の倍数です。

(例)2322は、1の位が2なので2の倍数、各位の数の和が9で3の倍数なので3の倍数、よって、2322は、6の倍数。

 

  今回は証明はやってません。知識の整理だけでした。証明も勉強になるのでやったことのない人は、挑戦してみてください。ここではまた別エントリーで証明を書いてみようと思います。