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数学って何のために勉強するの?という人を減らすためのブログです。お役に立てたならば幸いです。

平行移動(受験数学の基礎)

 平行移動したあとの関数をどうやって作るのか、また、何故そうしたら良いのかについて解説します。これは、高校生で学ぶことですが、中学生でも理解できるか試してみてください。これが分かると、直線の方程式をさっと求めることが出来ますから、中学生にもお勧めです。

 

 中学生でも理解できるように、あまり抽象的な説明ではなく、具体的に例を挙げながら説明します。下の図のように、y=2xという直線をx軸正の方向(右側)に+3だけ平行移動させたときの直線の方程式を求める方法を考えます。高校生は楽に解いてほしいところですが、解けましたでしょうか?

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 まずは、あまりオススメではない方法から。

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  中学生が何も教わらずに解くと、こうなると思います。解けただけでも素晴らしいのですが、出来ればもっとスマートに解きたいですね。では、解説です。平行移動する前にはxに1を代入したらyが2になりました。平行移動したあとは、1+3である4を代入してyを2にしたいわけです

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  つまり、平行移動した後の新しい直線の式は、元の式より3大きいxの値を、xに代入して、元の式のyと同じ値にしたいわけです。なので、新たな式では、代入したそばから3引いてやれば良いのです。分かりにくいって方は、この文章を10回くらい読んでください。そうすれば、きっと拙い私の文章でも理解してもらえるはず。

 

 よって、求める式は以下のようになり、代入で求めたのと同じになりました。

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 ということで、x軸正方向へ a だけ平行移動した式は、もとの式のxに(x-a)を代入すれば作れるのです。xの代わりに(x-a)を置き換えるという方がしっくりくるでしょうか。これをy軸正方向(上側)に対しても同じように考えることが出来るので、まとめると、以下のようになります。

 

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 今回は直線だけで解説しましたが、どのような関数でも、この平行移動の公式は使えます。基礎ができていない人は、この平行移動の公式も言えません。理解して覚えてください。どんな関数でも使えるということは、今後ずっと登場するってことですからね。覚えた方がお得です。

 

 さらに、原点を通っていた直線をx方向にp、y方向にqだけ平行移動させたということは、平行移動したこの直線は、点(p、q)を通るということになりますから、言い換えると以下のような公式が登場します。

 

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  この公式は、高校の数Ⅱで勉強しますが、基礎が分かっていれば、別に新しいことではありません。

 

 いかがでしょうか?今回は、受験数学の基礎として理解して覚えておいてほしい、平行移動について解説しました。お役に立てましたら、フォローなどお願いします。読んで頂き、ありがとうございました!